膀胱炎の治療 | 膀胱炎にかかったらどうすればいいの

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膀胱炎について | 07月11日更新

膀胱炎の治療

膀胱炎の治療には、主に抗生物質(抗菌薬)が処方されますが、女性は肛門と膣が近いので、膀胱炎の原因菌は大腸菌が最も多いという特徴がみられます。
然るに、多くの場合、大腸菌に効果のある抗生物質が処方されます。
しかし最近は薬への耐性を持つ細菌が増えているため、新しい抗生物質を長期に使うのは耐性菌が発生するリスクから勧められないとも考えられています。

もし抗生物質を飲んでも効かない場合は、尿細菌培養検査を行い、原因菌を特定して、新たに適切な抗生物質が処方されます。
ほとんどは内服薬で処方されるのですが、重篤な場合には注射や点滴で投与されることもあります。

一般的である急性膀胱炎の場合、処方された薬の服用を始めて、早ければ1日か2日で症状が治まります。
治療期間は4日から5日程度で、薬が効かず、抗生剤を変更した場合でも2週間程度あれば治ることがほとんどです。
費用は、医療機関により多少の差があるとしても、3割負担で1000円程度になります。

症状の軽い急性膀胱炎の場合、水分を多めに摂取して尿の量を増やすことによって膀胱の中の細菌を洗い流すのが効果的です。
急性膀胱炎は洗い流すことで自然治癒もみられますが、抗生物質を使えば、より早く、確実に治すことができます。
急性膀胱炎が慢性化することはまれです。

膀胱炎の治療は基本的には薬物療法です。
前述したように通常の急性膀胱炎は処方された抗菌薬を飲めば3日から5日で完治しますが、慢性膀胱炎の治療は元となる基礎疾患の治療を優先しなければなりません。
つまり、それを引き起こす原因となる基礎疾患をきちんと治すことが大切です。
基礎疾患の症状に応じた薬物の投与や手術などを行う必要があります。
また間質性膀胱炎の場合は内服薬が効かないので、特殊な薬を膀胱に注入します。
また膀胱に生理的食塩水を充満させて5分程度待ってからそれを抜く、水圧拡張という治療法を使ったりして対応します。

話は変わりますが、妊娠中はお腹が大きくなってくると、尿が溜まる膀胱が子宮に圧迫されて頻尿になります。
排尿しても、全部出しきれずに、残尿感を感じるようになりますが、もし、残尿感が続いたり、痛みがあるときは、膀胱炎の可能性がありますので、早めに病院を受診してください。
この場合何科にかかればいいのかというと、妊娠中の場合は胎児への影響を考えて、飲む薬や、薬を飲む期間を選択する必要があるので、いつもと違う排尿の残尿感や痛み、尿の色やにおいに違いを感じたら、早めに通院している産婦人科を受診してください。

膀胱炎は治療を早く始めることが一番のポイントです。
膀胱炎から細菌が入り、腎臓まで侵入してくると、腎盂腎炎を起こしてしまいます。
妊娠中に起こった腎盂腎炎は重症化しやすいので、早急な抗菌薬の治療が必要になります。