膀胱炎にかかったらどうすればいいの? | 膀胱炎にかかったらどうすればいいの

膀胱炎にかかったらどうすればいいの

膀胱炎にかかったらどうすればいいの?

膀胱炎は尿路感染症のひとつです。
尿路感染症とは、おしっこを作って出すための器官、すなわち腎臓、尿管、膀胱、尿道に起きた感染症のことをいいます。
この感染症には男性の10%〜20%、女性の40%〜50%の人に経験があるといわれています。
膀胱炎は単純性または複雑性、急性または慢性、間質性、出血性などいくつかに分類されていて、それぞれに示す症状は似ていますが、原因や重症度は違ってきます。
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▼ 目次

慢性膀胱炎と急性単純性膀胱炎

膀胱炎の一つは、比較的高齢の男性に多い慢性膀胱炎です。
これは前立腺肥大症、尿路結石、尿路にできた腫瘍などの病気が原因で起こるものです。
一方、女性の膀胱炎の大部分は尿路から侵入する大腸菌などの最近に感染することで起こる「急性単純性膀胱炎」です。
10代後半から更年期以降まで幅広い年齢層で発症しますが、20代〜30代の生殖活動期の女性に多いのも特徴のひとつです。

なぜ女性に多いのかというと、それは女性特有の体の構造に原因があります。
女性の尿道は長さが3、4センチと短いので、尿道口に付いた細菌が簡単に膀胱まで侵入してしまいます。
しかも、尿道口が膣と肛門のすぐ近くにあるので、排便や性交渉等によって、尿道口に細菌が入りやすいのです。
ただし、最近が膀胱内に入り込んだだけで、必ずしも膀胱炎になるとは限りません。
排尿することで侵入した細菌を尿と一緒に出すことができます。
また感染が成立する前に免疫作用で排除されることもあるでしょう。
しかし、過労、睡眠不足、風邪などの体の抵抗力がおちている時には発症してしまう場合があります。

膀胱炎の症状

では膀胱炎にはどのような症状があるのでしょうか?
主な症状は6つほどあります。
1つはトイレに行ったのにまたすぐに行きたくなる、頻尿といわれる症状です。
2つ目は排尿時(特に排尿の終わりかけのとき)に痛みを感じる、排尿痛といわれるもの。
3つ目は尿が白っぽく濁っている、または色が濃い、尿の混濁です。
4つ目は排尿後、まだ尿意が残っている感覚、いわゆる残尿感です。
5つ目が下腹部が重くてだるい感じがするという、下腹部痛。
最後は下腹部が圧迫されているような感覚がある、膀胱部の圧迫感です。

これらの症状を病院にも行かず放置しておくと、重症化して排尿痛や腹痛が強くなり、血尿が出るようになります。
こじらせてしまうと細菌が尿管を逆行的に進むことにより腎盂腎炎で高熱を出し、苦しむという重い状態になるかもしれません。

前述したような症状6つがある場合には、膀胱炎かもしれません。
膀胱炎にかかったら、新宿の泌尿器科系の病院を早めに受診しましょう。
ただし初期の膀胱炎の症状がみられる時に水を多く摂取して頻繁にトイレに行き、下半身を温めて安静にしていると、症状がなくなることもあります。
症状がなくなって半年以上、何の問題もなく、排尿できるようなら治癒したと考えても大丈夫でしょう。
しかし、もし半年以内にわずかでも膀胱炎の症状が出た場合には、すぐに病院へ行って下さい。

膀胱炎の治療

急性単純性膀胱炎なら、数日間の経口薬による治療で薬をキチンと飲めば症状はほどなく治まります。
しかし慢性膀胱炎の場合は、少しでも症状が現れたらすぐに病院に行きましょう。
急性膀胱炎をしょっちゅう繰り返して発症していると慢性化してしまいます。
その場合、膀胱炎になったと気が付く方も多いと思いますが上記の初期の対処をしていると、症状がなくなってくる場合があります。
しかし、それは膀胱炎が治ったのではなく、症状を感じにくくなっているだけかもしれません。
しょっちゅう膀胱炎になるけど、大丈夫と自分で勝手に判断するのは非常に危険です。
重篤な症状になってしまう場合もありますので、すぐに病院に行って下さい。

病院では、問診の後、まず尿検査があります。
遠心分離した尿を顕微鏡で調べて、一定数以上の白血球や細菌が見つかれば膀胱炎を発症しています。
さらに原因となっている細菌の種類を調べます。
そのためには尿細菌培養検査が行われ、細菌に対して、どの薬が効果的か、薬剤感受性検査を行います。

その後、治療には原因菌に適した抗生物質または抗菌剤が使われます。
普通は2、3日服用すれば症状は改善されますが、この時点ではまだ膀胱内の細菌は完全には死滅していないので、医師の言われる通りに薬を飲み続けなければいけません。
その後、再び尿検査を行って、完全に尿から細菌や白血球が消えてしまえば、治療は終了です。
症状がなくなったので、もう大丈夫と勝手に薬を止めてしまう人も多いですが、処方された薬はキチンと全部飲まないと、再発する恐れがあります。

また治療中に気を付けることは、絶対安静とはいいませんが、あまり無理をしないようにしましょう。
治療効果をあげるためには、十分な水分摂取が必要です。
水分を多めに飲んで尿の量を増やすことにより、膀胱内の細菌を洗い流すことができます。
加えて、細菌が膀胱内に留まる時間が短くなるので、菌の繁殖を防ぐことができます。
その他、炎症の悪化を防ぐためには飲酒や刺激物の摂取、性交渉を控えることも大事です。